ジョンバー レッド (ファイネストブレンド)

 

基本情報

容量:1000ml

アルコール度数:40%

種別:ブレンデッド

産地:スコットランド

製造会社:ジョン・バー&カンパニー

キーモルト:不明

店頭実売価格:1400円前後

 

商品説明

左がリザーブブレンド、通称ジョンバーブラック

 

ジョンバーはどこか既視感のある見た目をしたブレンデッドスコッチです。主なラインナップにラベルが赤のファイネスト(以下レッド)と黒のリザーブ(以下ブラック)があります。

レッドはエントリーボトルでリッター瓶、ブラックは15年以下の熟成期間のスペイサイド&ハイランドモルトをベースにブレンドされたスモーキーさのあるボトルで750mlです。黒の方が高級なように見えますが値段は変わりません(容量の少ないブラックの方がワンランク上ではあります)。

どちらもネットや酒屋では基本的には売っておらず、主な入手先は「酒のやまや」になると思います。というのも日本の輸入業者が「コルドンヴェール」というイオンと酒のやまやの合弁会社だからです(でもイオンでは売っていない)。
そして店舗によりますが酒のやまやでは両方とも”2本で2200円コーナー”で売られていることが多いです。よって1Lで実質税込1100円の安さで購入できます。ただし最近レッドは品薄な印象です。だって1Lで1100円はトリスなんかと同じ安さですからね、そりゃ売れますよ。

キーモルトは調べても一切分かりませんでしたが、親会社のホワイト&マッカイグループが所有している蒸留所「ダルモア」「フェッターケアン」「タムナヴーリン」「アイルオブジュラ」が使われている可能性は高そうです。昔は親会社が違ったのでモートラックがキーモルトだったらしいですが現在は使われていないでしょうね。

 

ジョンバーとジョニーウォーカー

 

ジョンバーは名前、四角いボトル、ラベルの色までジョニーウォーカー(以下JW)に似ています。実はこれにはJWの歴史が関係してきます。

1970年代にJWを所有していたDCL社(※1)は欧州委員会から二重価格(※2)の改善命令を受けてしまいます。簡単に言うとイギリス国内か海外市場、どちらかを切り捨てろという判断を迫られてしまったんです。そこでDCL社は海外の代理店を守るためにイギリス国内からJW等の主要ブランド(※3)を撤退することを余儀なくされました。

主要ブランドを失ったDCLはイギリスでのシェアを大幅に落とすことになります。既存ブランドの多くは使えない…この状況を打開すべくDCLは新規ブランドを立ち上げることになるのですが、そのうちの一つがジョンバーでした。そしてジョンバーを手掛けたのはJWのチーム。つまりJWの穴を埋めるべくしてジョンバーが誕生したということですね。

結果ジョンバーはJWの穴を…全く埋められなかったみたいです(笑)。その後ギネス社によるDCLの買収やら何やらあって現在のオーナーであるホワイト&マッカイグループが所有するに至ります。

つまり現在のジョンバーはJWと似ていても会社も原酒も違う全くの別物、ということになります。それでも似せているのは上記の件へのリスペクトでしょうね。

※1…ディスティラリーズ・カンパニー・リミテッド社
※2…同一商品で国内価格(安価)と輸出価格(高価)を分けて設定していた
※3…他にはヘイグ、ディンプルなど

 

テイスティング

香り

注ぎたては硬く、若さ全開のグレーン感とアルコールの刺激が襲ってきます。

段々柔らかくなってくるとバニラと薄っすらピートを感じます。フルーティーさ何かは無いですね。

 

ストレート

 

香り同様にグレーンとアルコールの刺激はかなり強め。やはり3年程の若い原酒が多く使われているのだろう。そしてプラスティッキーな違和感もある。

しかしその奥に優しい麦芽やバニラの甘さがあります。余韻は短めで若干渋い。

う~ん…これはストレートで飲むようなお酒ではないですね

 

ロック

 

冷やすとストレートで感じられていた優しい甘さが抑えられてビターさが序盤から最後まで支配します。

特にフィニッシュがかなり渋くてけっこうキツイ…

加水が進むとビターさが少し落ち着いて中盤に蜂蜜の甘さが出てきます。それでも美味しいとまではいかず…

ロックも厳しいとなるとハイボールに期待ですね。

 

ハイボール

 

まずは1:3で作りました。口に含むと安いブレンデッドをハイボールにした時の味がします、安いグレーンの甘さが主体ですね。その傍らにバニラの甘さと優しいスモーキーさ。余韻にオレンジの柑橘感があります。

1:4にで作るとグレーン帝国が崩壊し、ビターチョコレート、バニラ、ほんのり蜂蜜。余韻にマスカットやぶどうの風味。

どちらもビターさは少なく、甘さがメインで余韻にフルーティーさが感じられましたね。

良かった…ハイボールは美味しく飲めるぞ!!

 

総合評価

ジョニ赤はバーボン樽の良さとスモーキーさが感じられるストレートやロックで美味しいウイスキーでしたがコチラは完全にハイボール専用ウイスキー

正直ストレートやロックで飲むのは厳しいです。とにかく若くてモルト比率も低いブレンドに感じてしまいました。

ハイボールは安いながらウイスキーの味がしっかりあって合格点でした。安ハイボール要員としてガンガン飲むのに最高な価格ですからね。総合的にみるとけっこうコスパいいですよこれ。

まぁ正直私は複雑なブラックの方が好きです。スッキリしていてシンプルなハイボールが飲みたいって方にお勧めなのはレッドかなと思います。

 

香り安い香りがする
ストレート勇者のみ挑みなさい
ロックよく冷やしてお飲みください
ハイボール激安の割にウイスキーを感じられる
総合評価ハイボール専用原液、割ってナンボ

今回紹介したウイスキー↓
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この記事を書いた人

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