基本情報
容量:350ml
アルコール度数:9%
原酒産地:日本
製造会社:サントリー
店頭実売価格:660円
商品説明
今回は8月8日に発売されたサントリーのウイスキー造り100周年を記念した数量限定商品、山崎のハイボール缶をレビューしていきます。
公式発表によると
ハイボールに合う山崎モルト原酒のみを厳選して使用した、厚みのある味わいとミズナラ樽由来の深い余韻が特長です。グラスに氷を入れておいしくお飲みいただけるようブレンドしました。
とあるように、山崎蒸溜所で造られたモルト原酒の中からハイボールに合うもののみを使用し、その中にはミズナラ樽熟成の原酒も含まれているようですね。
※勘違いしやすいですがボトルで売っている「山崎」が使われているわけではないです。
以前白州の記事で『9%の350ml缶に含まれるウイスキーの量は仮に40度と仮定した場合、ウイスキー78ml相当が含まれていることになります。現在「白州NA」の定価が税込4950円なので78mlの価値は551円分。原酒が違うので単純に551円分のウイスキーが入っているとは言いませんが、660円という価格は妥当なのかも知れません。』と書きましたが、山崎も同価格なので同じことが言えそうです。
白州以上に山崎はプレミア付いてますから確実に買える山崎製品として嬉しい方も多いのではないでしょうか?
とはいえ庶民からしたら1缶660円はまぁ高いよね…汗
今回も「山崎」で作ったハイボールとの飲み比べ、そして半分ずつ缶直とグラスに移して飲んでいきます。
テイスティング
山崎NAで作ったハイボール
香りはフルーティーで花のようなフローラルさもあります。
味わいとしてはバニラ、洋梨、蜂蜜、麦芽、僅かにレーズンの甘さがフワッと広がって後半から余韻にかけてナッツやぶどうを感じます。
前半は甘くフルーティーで、後半は若干ウッディなビターさも出てきます。
飲みやすくはあるものの、特段個性が立っていたり、華やかさがあるという感じではないですね。
山崎ハイボール缶(缶直飲み)
ふどうやレーズンの華やかさ、バニラの甘さ、僅かに白檀の香りがします。
口に含むとミズナラ樽特有の白檀の味わいがしっかりと感じられ、続いてカシューナッツ、りんご、レーズン、カスタード、花の蜜、若干のレモンの酸味が感じられます。
山崎NAハイボールと比べて後半はクリーミィでビターさの中に甘みも感じられるので飲みやすい。
しか9%とハイプルーフなので温くなってくるとアルコール感が気になりました。
白州ハイボール缶(氷入りグラス)
グラスに移すとミズナラ樽のテイストが感じられることは変わらないものの、他のフレーバーがダウンしてほんのり甘さとフルーティーさが感じられる程度に味わいが落ちます。
一番の違いはフィニッシュから余韻にかけてビターさが落ち着き、バニラの甘さとクッキーのような香ばしさが残るのでビターさがあった缶直に比べて飲みやすく感じられました。
ただし660円する缶ハイボールが「飲みやすい」でいいのか?とは思います。この価格ならリッチさや複雑さが欲しいですよね。
総合評価
通常の山崎NAはハイボール向きではないと一般的に言われていますが、意外と美味しいと思いました。しかし山崎らしさをそんなに感じないかなと。
対してハイボール缶はミズナラ原酒を生かすことでソーダ割にも順応し、山崎らしさを出しつつ美味しいハイボール缶に仕上がっていました。というか思ったよりミズナラの白檀を感じられたのは嬉しい誤算でした。何より初心者はかなり飲みやすいのでは?
しかしSNSで言われている氷入りグラスに移すと薄いという意見はその通りだなと。サントリー自身も缶直だとアルコール感強いと分かっているから推奨しているんでしょうが、ウイスキー好きは660円のハイボール缶には飲みやすさより味わいのリッチさを求めますからね。缶だと飲みにくい、グラスだと薄い…どっちも難があるのは残念。
ちなみに山崎=シェリー樽で華やかでリッチというイメージもあると思いますが、味わいでそれはぼぼ感じられませんでした。氷で味わいが落ちるのもボディが軽い=若い原酒ということなんでしょうね。
個人的には白州と同様にNAボトルとは違った味わいなので一度は飲む価値はあると思いますが、常飲するほど完成度が高いかと言われると「660円はこの味わいに対して高いよ」というのが素直な私の意見です。
香り | 香りはめっちゃいい | |
テイスト | ミズナラを感じられる | |
入手性 | 高価だが在庫は潤沢 | |
総合評価 | 価格が癌、せめて500円で出して欲しい |
ご覧いただきありがとうございました。
それでは皆様、良いウイスキータイムを♪