基本情報
容量:700ml
アルコール度数:40%
種別:アイリッシュ
産地:アイルランド西部
製造会社:ビームサントリー
実売価格:4200円前後(4月に値上げ)
商品説明
カネマラはアイルランド西部にある「クーリー蒸留所」で作られているアイリッシュシングルモルトです。カネマラの名は蒸留所があるカネマラ地方からきています。
クーリーは1989年創業と比較的新しい蒸留所。アイルランドには現在50以上の蒸留所がありますが、当時はミドルトン(ジェムソン)とブッシュミルズしかなかったので3番目の蒸留所となります。その後ビーム社が2011年にクーリーを買収、そして2014年にサントリーがビーム社を買収したので現在はビームサントリー所有となっています。
アイリッシュといえばポットスチルでの3回蒸留が伝統ですが、こちらのカネマラはピート麦芽を2回蒸留したもの。これはスコッチと同じ製法でアイリッシュなのにけっこうスモーキーなんですよね。そこから「アイリッシュの異端児」なんて呼ばれています。
このカネマラは4年、6年、8年熟成の原酒をバッティング。熟成は全てバーボン樽で行われています。
4月に500円程度値上げ予定です。
テイスティング
香り
ピート、チョコレート、バニラ、マスカット、青りんご、バナナ。
スモーキーさは感じれるもののかなり優しめ。スモーキーさと甘さとフルーティーさのバランスがいい。ボトルの色通り緑色の爽やかなフルーツが想起されます。またケミカルともとれるトロピカルさも。アルコール刺激もなく滑らかな香り立ち。優等生。
加水でレモンの酸味が追加。元々良い香りですが更に好みです。
ストレート
まずバナナや蜂蜜の甘さと優しいスモーキーさ、中盤に樽感やハイカカオチョコのビターさが続いて余韻にはスモーキーさと柑橘感が少しだけ残ります。
スッキリ系。熟成年数の割にアルコールの角も取れています。飲みやすい。
しかし若さ故なのか、展開も無く平坦にも感じる。特に後半があまりにもサッパリしている。アイリッシュらしいと取るか、おもしろくないと取るか、好みが分かれそう。
加水で序盤の甘さが強調されてドライさが落ち着いた。相変わらず起伏の無い味わいですが加水した方が美味しい。
ロック
冷やすとよりチョコレートやバニラの甘い香りが前へ、スモーキーさは奥に引っ込みました。
味わいは麦芽の風味と共に穏やかなスモーキーさがまずやってきます。そしてすぐにバナナ、ミルクチョコレートがこんにちは。後半にクリーミィなナッツ、余韻にはダークチョコ。
ストレートから一転、起伏があり最後まで楽しめる味わいに。甘さもより感じられて嫌なビターさもない。飲みやすく美味しいロックでございました。
ハイボール
爽やかなオレンジのフルーティーさと僅かにスモーキーさも香ってきます。
最初に一瞬だけジューシーなブドウのようなフルーティーさ。その後に優しいスモーキーさにナッツ、クッキーの香ばしが続き、後半から強めのトロピカルフルーツとピートが主張、余韻にスモーキーさからくるビターさが残ります。
最初はクリーミィで後半はスッキリ。最初の印象はそこそこでしたが、飲めば飲むほど癖になってきました。アイラやアイランズモルトとも違う、面白い味わい。ケミカルさもあるので私が好きなインチモーン12年に似てますね。
総合評価
アイリッシュの異端児の名は伊達じゃなかった。スコッチのスモーキーさとアイリッシュらしいサッパリとした味わいのハイブリッド。
個人的にストレートはあと一歩、ロックは美味しく、ハイボールは癖あるものの好きな人はトコトン好きになる味わいじゃないかなと。
ネックになるのが価格。徐々に上がって現在4000円強とNASのアイリッシュにしては少し高め。更に4月には希望小売価格500円の値上げ。流石に5000円弱だったら高く感じてしまいます。
万人にはオススメしませんが、スモーキーさは欲しいけどさっぱり飲みたいよって方にはドンピシャ刺さる銘柄だと思います。唯一無二。アードベッグ10年のスッキリスモーキーとも違いますもんね。
ちなみにボトルデザイン、めっちゃ好きです。嫁も珍しいデザインだねって言ってました笑
香り | 完成度高い | |
ストレート | 好み分かれる | |
ロック | 一気にポテンシャルアップ | |
ハイボール | さっぱりケミカルスモーキー | |
総合評価 | スコッチとアイリッシュの融合。コスパが難点。 |
ご覧いただきありがとうございました。
それでは皆様楽しいウイスキーライフを♪
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