ボウモア12年(新ボトル)

 

基本情報

容量:700ml

アルコール度数:40%

種別:シングルモルト

産地:アイラ島

製造会社:サントリーグローバルスピリッツ

実売価格:5500円前後

1杯(30ml)の価格:約240円

 

商品説明

ボウモア蒸溜所の表現力豊かなハウススタイルの基準となる「ボウモア 12年」は、その故郷である島の荒々しい風景を思い起こさせます。厳選されたアメリカンオークのバーボン樽とヨーロピアンオークのオロロソシェリー樽が完璧に融合し、コアシリーズに活気に満ちた表現力豊かな個性を与えています。

今回は並行輸入品が流通し始めた新ラベルのボウモア12年を飲んでいきます。

今回ボウモアはラベル変更だけでなく、通年販売ラインナップが一新されまして

①12、15、18年など一番スタンダードなコアライン

②ボウモアと言えばのシェリー樽熟成に主眼を置いた「シェリーオークコレクション」

③ボルドーやピノノワールなど様々なワイン樽を使用した免税店シリーズ

となりました。旧ボウモアのラベルはどれを買っても数字以外同じだったので、新ラインナップのようにラベルが中身を表すかのように少しだけデザインが変わるのは素敵。

というか今回のラベルけっこう好きです。ボトルに波のようなエッジが施されていたりラベルに起伏加工があったりと旧ラベルより高級感あります。

 

今回は旧12年と飲み比べも行います。どちらも直前に開栓したのでフェアな比較ではないでしょうか。

※()内が旧ラベルの感想。新ラベルは今後時間経過で味が変わりましたら加筆します。

 

 

テイスティング

香り

ピートスモーク、レモン、蜂蜜、米菓、線香、レーズンバニラサンド、僅かにバーボン系の溶剤感。

(ベクトルは基本新と同じ。ただ旧はより土っぽいスモーキーさが強く、全体的に重心が低い印象。そして開栓直後でも刺激は新より控えめで、少し熟したフルーツ香はより強いです。)

開栓直後ということもあるのか刺激はけっこう強め。スモーキーさと熟したフルーツ香は旧ラベルより控えめで、よりフレッシュな柑橘感とモタッとした米の香りがメイン。

悪くはないが…刺激が強いのとボウモアらしさが薄れているのが気になった。時間経過で開いてくることに期待かな。。。

 

ストレート

口当たりはライト。まず穀物の香ばしさ、ややフレッシュなシェリー系フルーツから始まり、鼻からは土っぽいスモーキーさが抜けていきます。中盤は蜂蜜の甘みと土スモークの渋み、ウッディなスパイシーさ。後半はハイカカオチョコ、僅かにトロピカルなフルーツ。余韻には土スモーク&米が残ります。

(あ〜新の後に飲むとより明確。旧の方がシェリー樽のフルーツや甘みが強いですね。渋みやスパイシーさもあるにはありますが新より少なく飲みやすい。ストレートは断然旧に軍配ですね。)

旧が少しダークで落ち着いた雰囲気だったのに対して新はより若くで明るいトーン。シェリー樽の要素は感じられるものの旧より弱くなってる。旧と比べるとチープになった感は否めないが、原種&樽不足の中でボウモアらしさを何とか残そうとした努力は感じられる。

スモーキーさはアイラ好きからしたらアクセント程度、アイラ初心者でも試しやすい。

 

加水

(香)相変わらずアルコール刺激は強い…フレッシュな柑橘と洋菓子系の甘みが強調。

(こっちも柑橘強調ですが明確にオレンジ。加えて熟したフルーツ香。)

(味)プレーンな麦芽の甘香ばしさ、キャラメルプリン、チョコレート、薄めのオレンジ、バナナ。後半からピートスモークが広がってきてフィニッシュ〜余韻にも甘みを含んだスモーキーさが残ります。ストレートにあったビターやスパイシーさはほぼ無くなりました。

(旧は香ばしさが強くなり、序盤からピートスモークが主張してくる。加水しても新より明らかボディの芯が残っている。)

新は若干ボディの軽さは感じるが、序盤は甘くて後半心地よいスモーキーさと飲みやすい。旧はよりシャープなスモーキーさが甘香ばしさと渾然一体となって感じられる。うーん、、、どっちも美味しい!

 

ロック

(香)モンブランやシュークリームのような甘い香りにスモーキーさが合体。若干柑橘香も。香りはイィ!

(こっちはレーズンなど砂糖漬けだったり蜜が出ちゃってる熟したフルーツ香。スモーキーさはその奥。笑っちゃうぐらいこっちの方が香り立ちが強い。)

(味)ファーストアタックはモルト系の香ばしさ。続けざまに蜂蜜、チョコレートの甘み、ほんのりスモーキーさ。フィニッシュ〜余韻には嫌じゃないビターさが残ります。

(香り同様に味わいのボディ感もこっちが上。シェリー樽系の柔らかい甘みが心地よい。また土っぽかったスモーキーさが煙草系のスモーキーさに変化。これは美味い…)

加水に負けやすいものの、味は悪くないよ。加水ほどシンプルじゃないし、ストレートほど乱雑でもない、ちょうどいい。ただ旧と飲み比べると…正直レベチ…旧のロックはめちゃくちゃ美味い!

 

ハイボール

(香)フレッシュだ…ボウモアなのに…。同時に香り立ちは弱め。

(旧は重心が低いモタッとした香り。何より香り立ちが新より強い。)

(味)香りに反して口当たりはクリーミーで重め。蜂蜜やマーマレード、米菓の甘み、潮気、ドライフルーツ、僅かに納豆。中盤〜余韻はスッキリしています。飲み口こそクリーミーでしたが全体的には飲みやすく食事に合います。

(あれ?新を飲んだ後だと口当たりはスッキリめだ。ただハイボールだとシェリー樽の要素が悪い意味で働いて中盤が甘重くてボヤーっとした味わいに。美味しいんだけど掴みどころが無いというか。)

ハイボールだと新の方が好みです♪旧ラベルのボウモア9年に近いというか、潮気もあって爽快で美味しいです。旧の方がリッチで重いのですがその分だけ飲むシチュエーションを選ぶかなと。

 

総合評価

率直な印象を言いますと最近の潮流に沿ったラベルチェンジです。熟成感が少し落ちて使われてる樽もグレードダウン、全体的にライトかつリッチさに欠ける味わいになりました。

シェリーオークコレクション12年が別で発売されるぐらいですから、恐らく今回のノーマル12年はシェリー樽原酒の要素をあえて後退させてますね。アクセント程度にシェリー樽の要素がある感じ。

もし貴方がストレートやロックでまったり飲みたいのであれば間違いなく旧ラベルの方が良いです。逆にハイボールや加水でカジュアルに飲みたいのであれば新ラベルの方が合うように感じました。

ボウモアは流通量も多いのでまだまだ旧ラベルは買えます。ラインナップの中でも変更が少ないとされてた12年ですらこの変化なのですから、大きな変更が予想されてる15年、18年が好きな方は早めにストックを買っておくことをオススメします(※日本にまだ入ってきてないのであくまで予想です)。

 

香りボウモアらしさ希薄
ストレート少しチープになったがボウモアらしさは感じられなくもない
加水甘くてスモーキー、シンプルな分だけ飲みやすい
ロック全然美味しいけど旧ラベルが良過ぎた
ハイボールスッキリで美味しいがコストを考慮するとこの点数
総合評価フラットな目線で見れば☆3は付けられるが、ボウモアというブランド&旧ラベルとの差を勘案すると下手し☆2.5ぐらいかも
時間経過で開いてくることに期待したい

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この記事を書いた人

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