バランタイン 10年

基本情報

容量:700ml

アルコール度数:40%

種別:ブレンデッド

産地:スコットランド

製造会社:ペルノリカール社

実売価格:2900円前後

 

商品説明

長きにわたって親しまれていたバランタイン12年が今月終売し、その代替品として登場したのがバランタイン10年です。そのためボトルデザインも継承しています。

 

酒齢10年以上の厳選された原酒を数十種類以上ブレンドした贅沢なスコッチ。バランスの取れた華やかな香り、バニラのような甘さと林檎を想わせるフレッシュな味わい、爽やかに続く甘く長い余韻をお愉しみください。

ちなみに年数は引き下げられましたが希望小売価格は12年から200円ほど値上がりしています。

今回は参考程度に12年と飲み比べしました。条件を揃えるため、12年も新しいボトルを開栓しています。

 

テイスティング

色味はほぼ一緒

 

香り

カスタード、キャラメリーゼ、りんご、オレンジ、ミント、ヒノキ、穀物。

甘さと柑橘の酸味、りんごのフレッシュさが心地よい。また白州のようにミントを感じますね。アルコール臭はこれらの奥に潜みます。確かに公式コメントどおりバランスが良い。全体的に軽くフレッシュ。

12年はスモーキーさが強く、りんご、レモン、蜂蜜、レーズンと続きます。10年の後だとスモーキーさに驚いてしまいます。10と比べてドシッとした重厚感のある香り。やはり熟成感の差が出ているなと思いますが、どっちが好きかは完全に好みですね。私は10年のほうが好きです。 

 

ストレート

まず蜂蜜やオレンジ、ライム、樽感、穀物、瓜、ジンジャーを感じます。最後にはオレンジの皮のビターさが残ります。舌にピリっとくる刺激はありますね。

酒質はライトで少し癖がありますが、玄人の方であれば美味しくは飲めます。これは開いてきたら更に美味しくなる…かも。

12年はやはりスモーキーさが強く、蜂蜜、りんご、レーズン、樽感などを感じます。10年と比べて滑らかさと飲み応えが2ランクぐらい上に感じます。また甘さもしっかりあるのでスモーキーとはいえ飲みにくくはないです。

 

トゥワイスアップ

(香)柑橘感が超強化。そしてラムレーズンも。

(味)ビターさが落ち着いてオレンジサイダーのような爽やかで柑橘っぽさを全面に感じられます。ライトボディだからかけっこう水っぽくはなってしまいますが、ストレートのビターさしんどい方は2:1ぐらいの加水が吉ですね。

12年はりんご臭が強化。そして味わいはスモーキーさ、甘さ、フルーティーさのトライアングルが崩れず味わいしっかり感じられます。やはり10年と比べるとボディがしっかりしています。

 

ロック

(香)レモンシャーベット

(味)樽感や瓜のビターさ、そしてスパイシーさが先行して中盤からはキャラメルやグレープフルーツ。余韻には穀物や人工的なグレープの味わいが残ります。

ストレート同様に苦みがありますが、まぁ許容範囲かな。少しボディがスカスカになっちゃった印象を受けます。

12年は香りからフルーティーさ増し増し。味わいではりんごの代わりにぶどうやレーズンが出てきました。また氷が溶けても味わいは簡単に崩れません。うん、やはりロックでも12年は一枚上手ですね。

 

ハイボール

(香)僅かに苺っぽい香りがしている…気がする。

(味)グレープなどの果実感を纏ったグレーンの甘さが最初から最後までスーーーーーーッと続きます。その傍らに柑橘感やモルティさを感じます。余韻にはオレンジやりんご、穀物の香ばしさが残りました。

先程までの苦みが落ち着いて甘み主体なので万人受けする味わいかなと。反面12年やジョニ黒と比べると展開が無く若干単調にも思えました。

12年はスモーキーさ強めでりんごや蜂蜜、モルティさ。こちらの方がスモーキーさと飲み応えがあります。とはいえ少し玄人好みなハイボールのため、飲みやすさ分かりやすさを重視する方には10年の方が合うんじゃないかな?

 

総合評価

公式コメント通り「フレッシュ」「爽やか」「りんご」が感じられた反面、「単調」「軽い」「若い」という年数を引き下げの影響が良くも悪くも出ていたのが印象的でした。どっちかというと12年より7年の若々しい雰囲気に近いですね。

飲み方でオススメはストレートとハイボールです。特に後者は誰でも美味しく飲めるでしょう。

仕方ないですが12年の方がオールラウンダーかつウイスキーとしてのクオリティが数段上に感じましたね。なのに200円値上はちょっと印象悪いです…(せめて価格据え置きで年数引き下げの実質値上げなら理解できますが)。

結論はスコッチらしい味わいで滑らかだった12年とは別物。スモーキーさもほぼなく、軽やか爽快な銘柄に生まれ変わった。懸念点は価格。3000円前後は強力ライバルが多いので、それらを差し置いて選ばれるだけの味わいかは怪しいところ。

 

香りバランス良し
ストレート若くライトだが飲み慣れてれば美味しく飲める
加水オレンジサイダー
ロック加水に負けやすい
ハイボール単調だがスッキリ甘くて飲みやすい
総合評価年数以上に若くなった印象。12年とは別ベクトルで好みが分かれそう。

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この記事を書いた人

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